【ルーツvol.4】職業:ヨガインストラクター、コピーライター|春木 恵

By | 2016年11月2日

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もう結構古い付き合いになる彼女。ずっとうちの専属ライターさんとして契約してたんですが、
晴れてこの秋からうちのスタッフさんとして、リモートワークで働いていただくことになりました。
好きなんですよね、この人のペース。九州人同士だからか、なんなのか。勝手に昔から親近感湧いてしまうおひとりです。そんな彼女にあらためて、仕事のこと、母としての思い、いろいろせまってみました。




ライターの仕事をするなんて、
夢にも思っていなかった

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・松本
私と知り合った職場(ゼクシィの制作)の前は、
確か「じゃらん」で働いてたんだよね?制作ディレクターの仕事をしていたんだっけ?

・春木
ううん。進行と、営業アシスタントやったから、何て言うのかな?
制作ディレクターやライターの「お世話係」的存在かな?

・松本
えー!そうなんだ!

・春木
うん。で、その時に「ゼクシィ」のお手伝いもしてたの。
当時働いてた九州支社は「じゃらん」も「ゼクシィ」も「住宅情報」もフロアが一緒だったのね。
メインは「じゃらん」だったけど、「住宅情報」の人から「こっちも手伝って」って言われたらやるし、「ゼクシィ手伝って」って言われたらやるし、という感じだった。

・松本
へー。そんな流動的な職務だったんだー。

・春木
うん。私はエクセルとかアクセスが得意だったから、
事務サポート的なことを主としてたの。

・松本
なるほどね。じゃあ、全然ライターには興味がなかったの??

・春木
そうそう。結婚を機に九州から関西に引っ越すことになってね。
九州支社から関西支社へ異動願いを出したんだけど、九州支社時代と同じような業務、
つまり事務サポート的なポジションで異動願いを出したの。

だけど会社の上層部から帰ってきたのは、
「君みたいなポジションの仕事は、関西ではありません。」って答えだった。
当時、関西支社ではもう部署ごとにきちんと業務を分化してたからね。
私のように各部署を「お世話」する存在は要らなかったのよ。

・松本
あらら。。そんなにはっきり言われるんだね。。。

・春木
うん。当時のマネージャーさんに、
「会社に要らないっていわれたんだよね…。もう辞めようかなあ…」
なんて相談してたら「それはもったいないよね。」と言ってくれて。
当時、ゼクシィのマネージャーだった方に
わたしの配属を掛け合ってくださったの。
それをキッカケにゼクシィのディレクターになった、そんな流れかな。

・松本
そうなんだー。ゼクシィのディレクターになってみてどうだった?
九州支社時代の仕事とは、全然違ったでしょう?

・春木
うん、だって元々「じゃらん」では、事務サポート的な業務が主だったでしょう?
でも社歴としては3年目だったから、
“「じゃらん」で3年経験した人が来た”みたいに、
事前の評価が無駄に過大評価で、プレッシャーだったかな。

・松本
なるほどね…。

・春木
最初の頃は「キャッチって、どうやって考えるんだろう…」みたいなレベルで悩んでた。
まさか自分が制作をするなんてね…、昔からは考えられないことなのよ。

・松本
制作には興味がなかったのに、なんでリクルートという情報誌の会社を選んだの?
「じゃらん」に入ったきっかけって、何だったのかな?

・春木
学生時代にバイトしてた会社が、元・リクルートの人が立ち上げた会社でね。
その方からリクルート時代の話を聞いてたら、おもしろくって・・・
リクルートっていう会社が好きになってたの。
それ以外でも偶然リクルートの人と接する機会があってね。
その人もすごい素敵な人だったのよ。
それぞれ、女の人と男の人だったんだけど、
ふたりともかっこいいなあと思って。

・松本
なるほどね。リクルートに対して好印象があったから入社したんだ。

・春木
うん。学生時代、「就職活動してて会う大人とはちょっと違うな」
っていう、そんな印象を持ってた
九州支社に入社しても居心地良くお仕事してたなー。
うん、楽しくやってた。

 

クリエイティブに対して、
貪欲になれないわたしに
居場所を見つけてくれた上司

・松本
関西にきた時、「じゃらんで3年経験したベテランがきた」という
周囲からの目線を感じてた、って言ってたよね?
仕事はじめた時はしんどかった?楽しくなかった?

・春木
そんなことないよ。楽しかった。
だけど、何て言うかまわりのみんなはね、
「いいコピーを書きたい」とか、「かっこいい文章書きたい」とか
広告に対する熱が高い人が多かったのよね。当たり前なんだけど。

でもわたしにはそういう思いが一切なかったから。
「ここにいていいのかなあ」っていう思いはずっとあったかな。

・松本
ああー、なるほど…。

・春木
何かを求められれば求められる程、何もないの。自分の中から出てくるものが。
お客様から言われたことをカタチにすることは全然苦じゃないし、取材も好き。
人としゃべってその人の思いをカタチにするのは好きだけど、
何にもないわたしの中から、生み出し、提案して、っていうのがすごく苦痛だった。

・松本
そうかあー。
でも関西にきて、新しい業務に就いて、「苦痛だ」と気付いたのに、
心折れずに仕事を続けてたのはなんでなんだろう?

・春木
なんでだろうねえ。

・松本
(笑)だって結構さ…、しんどいでしょ、そのストレスって。

・春木
うん。当時のマネージャーからもガンガン言われてた。
「お前の原稿は何一つ面白くない。」って。いっつも言われてたなあ(笑。
でも、次のマネージャーに変わった時、
そこじゃない強みがわたしにはあるんだと、言ってくださったのよね。
「安定して原稿をつくれる能力のある人は、意外といないんだよ」って。

・松本
あー。なるほどねー。

・春木
100点は採れないけど、いつも80点は取れる…、みたいな。
だからそのマネージャーさんの時には、いろいろな仕事を任されてたなあ。

・松本
なるほどね。
クリエイティブへの欲は低いけど、品質は安定して担保できる、
そこが自分の得意分野だったことに気づいた、だからストレス無く働けた、
ということかな。

・春木
うん、うん、そうね。
お客様や会社から言われたことを、
きちっと遂行するにはどうしようか、とか考えたりするのは出来る。
自分の得意な部分を評価してもらえたのは大きかったかな。

 

仕事も子育ても辛かった
ママビギナーの頃。
次男を産んで得た「自信」

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・松本
春木さんは息子さんが3人いるよね?
最初のお子さんが出来た時、
その後の進路は改めて考えたりした?

・春木
そうねえ…。
実はね、子どもが出来る前に一度、マネージャーへ
「もう辞めたいです」って言ったことがあって…。
得意を認めてもらえたのは嬉しかったけど、やっぱりしんどくってね。
かといってやりたいことは、まだ無かったけど…。

・松本
そうかあー。

・春木
でもそうこうするうちに、子どもが出来たから、
「とりあえず産休にしたほうがいいよ、もう少し考えたら?」って言われて。
32歳か33歳くらいの時かな、いったん産休に入ったのよ。

・松本
産休の時期って、どうだった?
いろいろ考えた?

・春木
産休に入った直後は「仕事から解放されて幸せ!」なんて思ったこともあったけど、
実は結構しんどくて、一人目の子育てが。
仕事も戻りたくないけど、子育てもしたくない…、
最初はそんな気持ちでいっぱいだったの。

・松本
そうなんだぁ…。

・春木
でも二人目も欲しい、出来たらいいなっていう気持ちもあった。
今思うとね、単純に現状がしんどいから変わるきっかけが欲しかったのね。
だから実際に2人目が出来た時には、結構焦ってたの。
「1人育てるのでいっぱいいっぱいなのに、どうすんの!?」って(笑。
でも次男が生まれたことで、わたしは明らかに前向きになっていったの。
気持ちが「しんどい!」から「楽しい!」に変わっていったのよね。

・松本
へー!それはどうして?

・春木
うーん、なんというか、次男が産まれた時ね、
あまりにもかわいくてね(笑。
「かわいーー!!」と思ったの。
その瞬間、なんだかとても幸せに思えて。
二人目が出来なくて悩んでる人もたくさんいるのに、
わたしは二人も授かった、すごいありがたいなって…。
その頃からかなあ、子育てがだんだん楽しくなってきた。

・松本
でも育児の仕事量だけで考えると、
きっと変わってないはずでしょ?
いや、ふたりになってるから、
ボリューム的には倍、むしろさらにしんどくなってるはず。
なのに、どうして楽しめるようになったんだろう。
次男くんの「かわいい!」の衝撃は、ずっと持続したのかな?

・春木
きっと「自信」がもてるようになったんだと思う。
なぜなら二回目の経験だから。
前は出来なかったことが、「あ、わたし出来るようになってる」っていうことが多々あって。
それが、少しずつ自信につながっていったんだと思う。
長男の子育てで三年間しんどかったけど、
「あ、わたし案外成長してたんだ」みたいな気づき。

・松本
なるほどねー。
じゃあ、三男君が出来た時は
またさらに自信が深まった?

・春木
三男が出来た時はまた違ったなー。
次男の時と違って、三人めはなかなか出来なくてね。
授かるまで長かったの。
もう無理かも、って諦めかけてたからすごい嬉しかった。

・ 松本
そう考えると長男君、次男君、三男君それぞれで、
いろんな感情をおかあさんに教えてくれてるね。

・春木
そうだねー。

 

ヨガが教えてくれた
自分の「やりたいこと」

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・松本
ヨガをはじめようと思ったのは、子育てがしんどい時期?
それとも楽しくなり始めた時期?

・春木
楽しくなり始めた頃、かな?
次男を妊娠してる時にね、マタニティヨガで本格的にヨガを始めたの。

長男の時にも行ってたんだけど、どちらかというとスポーツ的なヨガだったのね。
でも次男を妊娠してる時に通ったのは、
リラックスさせることを主としたプライベートレッスン。
それがね、すごく良かったの…!
臨月でたまたま通ったところだったんだけど。
グループで一斉にやるヨガじゃなくて、
先生とゆっくり話しながらのがやるヨガ。
通いながら「あぁいいなあ!自分でこんな空間を作りたいなあ!」
ってその時に思ったのね。

もしかするとヨガそのものより、
こういう一対一でじっくり話せる空間が好きなのかもなあと
プライベートな空間を大事にしたいんだと、
気づかせてもらえたキッカケだったな。

・松本
それって、すごくラッキーよね。
自分で「プライベート感」を探し求めて
行ったワケじゃないもんね。

・春木
そうそう、近くに通えるとこないかなって探したら、たまたまそのスタジオがあって、
たまたまそこがプライベート空間だっただけ。
エステルームの奥にお部屋があって、そこでプライベートヨガが出来ます、みたいな感じのスタイル

・松本
もしそこがプライベート的なヨガじゃなくって、いわゆるみんなで一斉にやるヨガだったとしたら…。またはその後の行動は違ってただろうね。

・春木
そうだよね。
ヨガは体を動かすのが目的だと思ってたけど、
リラックスをするっていうためのヨガがあるんだって知った。
こういうヨガをやりたい、
じゃあ次男の産休中に学ぼう、って思い立って、
子連れで習えるところを探して、通い始めたの。

 

直接「ありがとう」の言葉が聞ける
仕事がしたい、そこに気づいた

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・松本
ヨガも最終的にはインストラクターの資格をとったよね?

・春木
そうそう。
必ず資格が必要な訳じゃないけど、
自信持ってやるためには、そういうのも要るなあって。

・松本
なんだか一気にアグレッシブに動き始めたのね。
だって資格をとりたい、と思うまでになれるって、
ただ好きなだけじゃないと思うの。
過去の仕事にはきっと感じてなかった
「やりがい」みたいなものを感じてるというか。

でも…。プライベートな空間を作りたい、というのはわかるんだけど…。
もっとなにか根本にモチベーションがある気がするな、と。
なんというか…、春木さんの「ツボ」って何なんだろう?

・春木
ツボねえ。ツボ…。うーん、いつも喜んでもらえるからかな。
例えばほら、「ゼクシィ」は反応が見える人がクライアントだったでしょう?
もちろん頭ではその先に、読者という個人がいることは分かってるんだけど、
やっぱり見えない人の言ってくれる「ありがとう」には
気持ちが上がりきらなかった。

・松本
なるほど、なるほどね。

・春木
顔と顔をあわせながら喜んでもらえると
すごくテンションが上がる、そこに気がついたんだよね。
今もブログとかメルマガとか、
自分で一生懸命書いてるのも一緒で、
わたしに対して直接、確実に反応があるから頑張れる。
だから同じ「書く」でも、全然モチベーションが違うの。

・松本
最初の話に戻るけど、九州支社のころにやってた仕事も、
まわりのフロアの人達に直接「ありがとう」って言ってもらえたりとか、
「この資料、作ってくれて助かった!」って言ってもらえたりとか、
きっとそこが心地よかった、違うかな。

・春木
そうそう、そうね。

 

子育てに迷っていた自分と
アドラー心理学との出逢い

・松本
ヨガだけじゃなくって、
いまはアドラー心理学も勉強してるよね?
この活動もヨガの延長線にあるのかな?

・春木
ああ、全然違う。もう全然違う。
アドラー心理学との出逢いはね、ヨガをはじめる前からなの。

上の子の子育てには、ホントにすごく行き詰っててね。
産休中の暇な時に、ネット検索で、
「褒めたらキケン」っていうブログを発見したの。
それはわたしが今なお学ばせていただいている、原田綾子先生(※1)のブログだったんだけど、
そのタイトルにすっごくドキーーッ!っとしたのを覚えてる。

・松本
アドラー心理学、だっけ?わたしも岸部一郎氏の著書(※2)を読んだことがあるなあ。知人から本をいただいて読んだんだけど面白かった。

・春木
それまでは、褒めて育てなくっちゃ、ちゃんと育てなくっちゃ、っていう思いがすごくあって。
幼児教室にもたくさん通わたせてた。工作したり、リトミックしたり。
でもすべての方針が、褒めて育てる、だった。

でもアドラー心理学の考え方はそうじゃなかったの。ホントに面白いなあと思ったな。いや、むしろ衝撃的だったかも。要するに私は、子育てが忙しいから仕事に身が入らんと言い訳をし、
仕事が忙しいから、子育て出来ないと言い…。いろいろとただ、言い訳をしてただけなんだ、
っていうのにアドラー心理学を知って気がついたのね。
これじゃだめだ、まずは辞めよう会社を、と。
すぐ会社に話したら、「じゃあ来月末にでも辞めてくれ。」って。
あ、そんなに急に?みたいな(笑)。あっさりしてるもんだね。

・松本
でもそこで、やるべき量を減らしたってことね?

・春木
うん、何か言い訳をしなきゃいけない状況を辞めよう、と思ったの。
やりたいと思うことをやればいいだけなんだ、って。

・松本
なるほどね
※1)原田綾子氏:勇気づけの親子教育専門家 HeartySmile代表 http://heartysmile.jp/
原田氏とその師匠である岩井俊憲氏(ヒューマンギルド社代表http://www.hgld.co.jp/)に従事し、アドラー心理学を学んだという
※2)「子育てのためのアドラー心理学入門―どうすれば子どもとよい関係を築けるのか」岸見一郎著
 

やりたい気持ちより、
嫌われることを恐れる気持ちが
上回ってた自分

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・松本
アドラー心理学を学びだして、なにかほかにも変化や気づきはあった?

・春木
うん、わたしが受講したアドラー心理学の講座でね、
「どんな大人に育ってほしいのか。」みたいなワークがあったんだけど
そこで私が思ったのが、
やりたいことを「やりたい!」って言える子になって欲しいな、ってことだった。
そう言える刺激的な人がいっぱいリクルートにはいたけど、
私はそうじゃないな、と思ってて。

長男は空気を読むの。一人目だからっていうのもあるけど、
わたしに似ているところもあって。
でも次男はね、何も気にせずやりたいことを言ってくる。
「やりたいー!」って。これ、私には無い要素なの。
子供達にはみんな「やりたい!」って言える子になって欲しいなと思ってる

・松本
それ、なんでなんだろうね?
何で春木さん自身は、「やりたい!」を言える人じゃなかったんだろう?
例えばさ、
周りの人をサポートして「ありがとう。」って言われるのが好き、だったでしょう?
ああ、私は直接顔をみながら仕事がやりたいんだーって、
例えば九州に居る時に気付いても言えなかった?

・春木
そうだなあ。
何をやりたいっていうことよりも、
「何を求められているか」っていうところにアンテナが立つタイプだから、
たぶん分かってなかったと思う、自分の思いが。
いや、そもそも、自分の「やりたい!」が無かったのよ。

・松本
そうか、そうか。

・春木
チアやってた時も「人手が足りないの」って言われたら行くけど、
自分からやってた訳じゃない
人手が足りないのね、じゃあ行かなきゃ、みたいな。
いつでもそんな感じだった。
その他に手伝ってた会社さんの仕事もそうだけど。
基本的には手伝わなきゃ、って思っちゃう。

・松本
優しいなあ。それ、何でだと思う?自分で。だってさあ、断り方なんていくらでもあるじゃない?
でも断らないでしょ?

・春木
何で…か。それね…たぶんね…。断ったら、嫌われるから。

・松本
ほう…!何か…、私がいままで抱いていたイメージとちょっと違ったな。
春木さんって、すごいやわらかいイメージなんだけど、
やわらかい九州弁でズバって確信を突く、みたいな(笑)。
そんなイメージだったから、嫌われることを恐れているなんて、思ってもなかった

・春木
うん、その気づきもアドラー心理学の最初の講座で気づいたかな。
嫌われたくないっていう部分は、自分の中ですごく大きかったんだなあって。

 

都合よく記憶をすり替えていた
幼い頃の思い出。
自分を正当化したかったんだ、と。

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・松本
つっこんだことを聞くけど、親御さんからは大事にされてた…、よね?
愛情をたっぷりうけたはずなのに、誰かに嫌われることへの恐怖って、どうして抱えてたのかな?

・春木
大事にしてもらったんだけど、もっと大事にされたかったんだろうね、たぶん。
わたしには妹が1人いるんだけど、いっつも妹ばっかりかわいがってる、と思ってたの。

幼い時は、そこそこ頑張る子だったんだけど、月に一回絶対熱を出して、学校休んでたのね。
それを母にいつも「もうあんたはそんな仮病ばっかり使って」って言われてた。
だって、熱は出るけど昼過ぎには治ってたから。
自分でもなんでだろう、と思ってたんけど、うすうす「病気になったらかまってもらえる」っていうのも分かってた。

・松本
ああー。なるほどな。

・春木
アドラーは「人は記憶を作ってる」っていう考え方するんだけど、
自分の都合のいい記憶だけを何回も思い出して、自分を正当化するのね。
私だったら「妹ばっかり可愛がられてた」っていう事実。

・松本
あ、わたしがよんだ本でも書いてた。
「昔がこうだったから、今の私はこうなんだ」って、原因づけるってことよね。

・春木
そうそう。よくよく妹とか母の話を聞いてみたら、全然わたしの記憶とは違ってるんだけど、
自分自信の心理状態に、ぴったりな記憶を思い出しやすいようになっている。
「嫌われたくない」と思ういまの自分を正当化するのに
「もっと親に好かれたかった」っていう、記憶が必要なんだろね。

・松本
正当化するために、ね。なるほどね。

・春木
うん、だから私は子育てが上手くいかない、とか、
仕事も全然上手くいかない、とか、
全然関係ないんだけど、それを結び付けるために
その記憶を一生懸命引き出してた。

・松本
ちょっと違うけど、私も似たようなことダンナに言われたなあ。
ケンカした時に、旦那からわたしの「スネ癖」を指摘されたとき
「私はどうせお母さんとすごい似てるから」って彼に言い返したの。
そしたら「それ、お母さんのせいにしてるだけやん」って。
確かに、と(笑)

・春木
うん、うん、うん。ほんとそうだね。わたしも三男が少し身体が弱く産まれた時、
「親孝行してこなかったから、こんなことになった」って思ってしまってね。
でも、それだったらまた全部親のせいみたいになってるじゃない!って気づいた。
わたし、また同じように記憶を利用しようとしてた、って気がついて。
その時はもうアドラー心理学を学び始めてたから、すぐに切り替えられたけど。
知らなかったら、またそこで、「なんでなんだろう」みたいな負のループに陥ってた気がするな。

・松本
そっかー。いい思考の仕方が出来るようになったんだね。

 

「産後ママがくつろげる場所を作りたい」という
“やりたい!”に気づけた幸せ

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・松本
いまは仕事、楽しい?

・春木
うん、自分の思う通りにやっていけるのが楽しい、かなあ。
今は子育てが大変だから、月に3回にしよう、とか。ペース配分を自分で決められるから。

・松本
うんうん。今後イメージしてるカタチはあるの?

・春木
いずれはもうちょっと駅近なところに、ちゃんと自分のスペースを作りたい。
けど、それヨガだけで作れるか、って言われると、なかなか難しいところがあって・・・
ヨガの単価ってものすごく低いからね。

ヨガをはじめた時に感じた思い、「産後のママがくつろげる場を作りたい」っていう思いを大切にすべきか。ビジネス的視点を優先すべきか…、すごい迷ってる。

・松本
なるほどね。自分のスペース作るって、難関は多そうじゃない?特に経済面。
それは新たなストレスになるんじゃないかなあ、と思うんだけど。どうなんだろう?

・春木
うーん、確かに大変にはなるんだけど、なんというか緩やかに、やりたい方向に進んでるから
「いつかどうにかなるのかな」っていう根拠のない自信はある(笑。

・松本
でも、今までと違って、「やりたい」軸があるからかな?

・春木
そうやね、明らに一年前と比べたら、いろんなことが回ってきているし。

・松本
へー。でも確かに楽しそうよね、いま。明らかに一人目を育てている時より、
二人目育てながら広告の仕事している時より、今が物理的には一番大変になっているはずなのに。

・春木
そう?そうみえる?

・松本
うん、みえる、みえる。判断基準が「断られたら嫌われる」とか、「周りの人に喜んでもらえる」とかじゃなくて、自分がやりたいことが、作りたい空間がわかったからじゃないかな?

・ 春木
ほんとだね。しかも教室を出すなんて夢をもし果たすとなったら、
経済的負担も大きいはずなのに…。確かに苦しくないなあ(笑。

・松本
ね。やりたいことがあるって強いことなんだね。息子ちゃんたちも、母の願いをうけて、自分のやりたいことは「やりたい!」って言える人生を送って欲しいね

今日は本当にありがとう。

 




編集後記

「あなたはなにがやりたいの?」そう問われることに、少し恐怖を覚える人は少なくないんじゃないだろうか?同時に、自分の得手・不得手を正しく認識している人も多くない気がする。
やりたいことと、やりたくないこと、できることと、できないこと。
早くわかればそれだけ早く楽になれるのかもしれない、彼女のように1人めの子育てに苦しまなくて良かったのかもしれない、昔の職場で自分の立ち位置に悩まなくても良かったのかもしれない。
だけど悩んだ期間が長い程、優しい人が多い気がする。心の「ひだ」が多いから。見つからなくて、苦しんだ人の気持ちがわかるから。自信がもてなくて、嫌われるのが怖くて、そんな不安がわかるから。とても正直にいろんな感情を話してくれた彼女、感謝の気持ちであたたかい気持ちになれた1時間でした

春木 恵

株式会社リクルート九州支社で進行管理を担当後、関西へ異動。結婚情報誌「ゼクシィ」のディレクターとして約10年勤務。退職後、株式会社JAMSTOREの専属ライターとしてライター業をこなす一方、アドラー心理学に基づいた「勇気づけ子育て講座」の講師、及び、産後ママのための子連れOKヨガ講師など、多方面で活躍。自身が発行するメールマガジン「【無料メール講座】3ヶ月で怒るママから穏やかママへ!2歳~8歳の自信を育む勇気づけ子育て」は、現在約700名が購読。着実に購読者数を伸ばし続けている。

得意な文章は、ブライダル及び、子育て、アパレル関連。小学生3年生、幼稚園年長組、そして1歳児の男子3児の母。:http://ameblo.jp/cocotane-blog/