Monthly Archives: 9月 2016

【ルーツvol.3】職業:会社経営者|上田雅也

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以前から共通の知人を通じて、そのお名前は存じ上げていたものの
直接お話ししたのは初めてでした。
上田雅也さん。
マンションなどの新築物件に施すコーティング事業のほか、
環境や人に優しい消臭剤・洗浄剤の製造・販売など、
健康・美容・環境をテーマにした様々な事業を展開されています。
インタビューのキッカケとなったのは、 上田さんの会社が作った消臭剤・洗浄剤の存在。
その商品の持つ力、開発背景をとても楽しそうに話す上田さんを見て、
「この人って、どんな人生歩んできたんだろう?」 と興味をそそられたのでした。
ナイスミドルの生き様、松本がジリジリと、にじり寄ってみました。




時代背景にあったシックハウス問題。
「キレイな空気を。もっと安く」
そして商品開発へ。

・松本
上田さんの会社で作ってる消臭剤と洗浄剤、
面白い商品ですよね。
すごく消臭力・洗浄力が高いのに安全。

でも商品そのものより、
開発しようと思ったその背景が気になってました。
「なんでこれ、作ろうと思ったんだろう」って。

・上田
この商品を作る会社とは別に、
新築マンションなどにコーティングを施す会社を運営してましてね。
その会社はもう15期目。
商売の軸となっている事業です。
コーティングはその名の通り、壁や天井へ塗料を塗っていく訳なんですけど、
ほら、昔「シックハウス」問題とか、よく取り沙汰されてたでしょう?
壁や天井に塗った塗料が、住空間の空気汚染を引き起こすケースが
問題視されていた。

そんなとき、「触媒(※1)」の力を利用した、
塗るだけで空気を良くする
コーティング剤に出会ったんです。
※1)
触媒(しょくばい)とは、特定の化学反応の反応速度を速める物質で、自身は反応の前後で変化しないものをいう
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A7%A6%E5%AA%92
 

このコーティング剤が、なかなか評判良くてね。

空気をキレイにしてくれるコーティング材がある、と
新築マンションの購入者から、
施工依頼がたくさん舞い込んだんです。

時代背景から、空気を気にするお客様も増えていましたしね。

でもご購入下さったのは、主に富裕層。
実はこのコーティング、1件のお宅を施工するのに
約30万〜40万円かかるので、
どなたでも手軽にお買い上げ、とはいかないサービスなんです。

・松本
うーん、確かになかなかのお値段ですね…。

・上田
ただ「触媒」で本当に空気をキレイに出来る、ということは分かった。
次は、もっと安く出来ないのかな、と。

・松本
富裕層以外にも広めたかった?

・上田
そうです。マンションを買う若いお客様で、
「コーティングやりたいけど、予算が無いから無理だな…」って
諦めたお客様をたくさん見てきましてね。

高いもの、収益の高い商品を売るのも、
企業としてはもちろん大切なことなんだけど、
「いまのコーティング業って、一定層のお客様にしか応えられないなあ」って。
ずっと心にひっかかってた。
この触媒技術を使って、安くていいものが出来たらいいなあって、
次第に思うようになったんです。

・松本
触媒の技術ってそんなに珍しいものなんですか?

・上田
いえいえ。
もうすでに光触媒とか空気触媒とか、いろんな触媒技術は
世の中にたくさん出回っています。
例えば、光触媒はチタンを使って、光をあてることで空気を浄化するし、
空気触媒は鉄を使ったり、カリウムを使ったりして浄化する。
ただ、そのうちのほとんどは大手企業が特許を取っているんです。

・松本
なるほど。その技術は使えないんですね。

・上田
そう。そこで注目したのが鉱物、ミネラルです。

例えば今、車の排気ガスはとてもきれいでしょ?
あれも触媒技術を利用してるんですが、ポイントは鉱物。
排気ガスが出るマフラーのところに、
ミネラルの一種である白金、いわゆるプラチナを使ってるんですよ。
鉱物が触媒となり、空気をきれいにしている、というワケです。

ミネラルって意外にも能力ある
でもあまり知られて無いよね、と。
じゃあ、もっとここ掘り下げてみようよ、という訳で
本業の合間に、日本全国の岩石をいろいろ調べはじめたんです。

最初は、ほぼ趣味的にやってましたね。
8年、9年くらい前かな? 1年くらいかけて地道にやってました。
そしたら、たまたまいい鉱物に出会った。
実験してみたら、めちゃくちゃ効果があってね。
「わあ、何これ!すごく効果あるやん!」って関係者一同、大騒ぎ(笑
「触媒」の新しい力を証明できた瞬間でした

・松本
元々「空気をキレイにする」プロが生んだ力作だったんですね。

 

認知度に阻まれた現実。
「じゃあ、黒子に徹しよう」
と頭を切り替えた

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・松本
開発後の販売はスムーズでした?

・上田
いえいえ。むしろ開発作業より大変でしたね。
一応商品名も決めて、いざ売り始めたんだけど、
やっぱり無名の企業ですから。
販売を開始したあとがもう、それは大変でした。

まず、商品の効果・効能を証明するためにデータを取るでしょ?
すごくコストがかかった。
綿密なデータをいろんな角度からとるから、
軽く1000万円近くはかかったでしょうか。

さらに名前を広めるために、
アナウンサーだった友人を通じて、
ラジオのスポンサーになったり。
コマーシャルを1年半くらい流したり、コストばっかりかかってましたよ。
その割に認知度は上がらないし(笑。

・松本
なるほどー・・。

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●写真)自社で販売している消臭剤・洗浄剤のシリーズ「分解式」
・上田
そんな時、東京のある企業様が、
この商品を手にしてくださる機会がありましてね。

「この消臭剤なんなの?すごいね。」と
効果の高さに興味を持って下さったんです。
さらに自社で取り扱いたいというお話までくださった。
それが最初のOEM販売第一号です。
有り難かったですよね。

でもそれで終わりじゃなかった。
その会社のトップの人が、少年野球の監督をしていらしてね。
プロ野球に行くような選手を育てたり、
甲子園球児を育てたりしている方だったんです。

その監督がうちの商品を気に入って下さって、
某プロ野球球団のOBに渡してくださったんです。
そこから球団の工具係の方に商品が渡って、
選手のヘルメットに使ってみることになった。

そしたら結果が出たんですね、
ものの見事にニオイが消えたんだそうです
中でもとても臭うと評判だった
某外国人選手のヘルメットが、全く臭わなくなったと話題になった。
しかもその効果が継続したことをキッカケに、
球団の選手自身が使ってくれ始めたんですよ。

そうこうしてる間に、大手スポーツメーカーさんの手に渡って一気に商品化。
そこで気づいたんですよね、
あ、うちは黒子に徹する方がいいな、と。

・松本
すごーい!

・上田
大手メーカーさんのほうが、コマーシャルも自社で打てるし、
PRのノウハウも資金力もある。
うちは製造と開発、データ収集。
ここだけきっちりすべきだなあと。

・松本
自社が出来る所、得意な所に、
特化したんですね。

・上田
そう。
黒子に徹しよう、と考えを切り替えたのは4年目くらいからでしょうか。
1年〜2年目は、自社商品として頑張ってたんですが、
3年目以降からは、頭切り替えて、OEMに徹してしていったんです。

 

とても安心・安全。
だけど「化け学の力」に
涙をのむことも。

・松本
私ね、ずーっと以前は某大手メーカーの消臭剤を使ってたんです。
ただ、子どもが出来てからは使ってない。
別に、上田さんの前だから言うわけじゃないんですけど、
やっぱりなんとなく気持ち悪くて。
なんというか、こう…薬を撒いている気がして。
こういうこと公に言うのは、あんまり良くないかもなんですが(笑。

だって昔はなかったじゃないですか、消臭剤とかって。
無かったけど、別にうちの母や家が不潔だと思った事はないし、
私もお陰様で健康に育った。
もっというと、
知人は最近の柔軟剤とかニオイが強すぎて、
ぜんそくがひどくなるとかも聞きます。
やっぱり、使いたいけど使えないっていう一定層が、
絶対いるだろうなあって思ってたので、
御社の商品には興味あったんですよね。

・上田
あー、なるほど。

・松本
でも企業って、そんな風に感じてるとまでは
気づいてないんですかね?どうなんでしょう?

・上田
残念ながら今の世の中って、
全部「化け学」で成り立ってると思うんですね。
「化け学」中心に動いているから、
うちの商品のように「ミネラル」の力を使った、無機学の商品っていうのは、
やっぱりどっちかっていうと、“眉つば的”なイメージに見られちゃう。
何にしても、「化け学」のほうが、証明しやすいんですよね。

もう一つは、国が制定しているもの、そのすべては化学がベースにある、ということ。
例えば、食品添加物も全部そうなんだけども、全部化学物質でしょ。
逆に自然のものは認めてないんですね、国自体が。

例えば、殺菌する際には「塩素」は認められてるわけですよね。
若しくは「アルコール」も認められる。
でも私たちが作った商品も十分殺菌出来る。

この3つを比べたら、絶対私たちの商品のほうが安全だ、と
断言はできるし、データもあるんだけど、
結局国は、「いや、もう長年これでやってるから」という感覚。
残念ながら、やっぱり化け学から全てが産まれてる、
という事実がもうどうしようも出来ない。

・松本
それはなぜなんでしょう?戦前からですか?

・上田
戦後でしょうね。
戦後、日本が高度成長を迎えるにあたって、
どんどん色んな新しいものを許可して認めて行って、
活性化していって、景気が良くなったでしょ?
その時に誕生したものは、やっぱり化け学がベース。

・松本
なるほどね。

・上田
こんなケースもあったんですよ。
ある企業様でね、超大手企業ですよ。
効果・効能調べてもらって、営業サイドで販売のOKが出た。
その後、社内の色んなテストをクリアして、取締役からもOKが出て、
いよいよ最後に検査関係の部署にまわして最終確認!と、
なった途端に「取り扱いアウト」と判定されたんです。

・松本
なぜですか?

・上田
なんでダメなのか、私も最初は分からなかったんですよ。
だから、何回も検査にチャレンジしてもらって。
それでもダメで。
そしたら検査部のトップの人に呼ばれてね、
「もういい加減にしてくれ。」と。

でも私は
「絶対商品化できます!効果出せます!
取締役のOKまで出てるのにどうしてですか?」と詰め寄った。
その時に言われたんです、
「こんな無機学の商品作ってしまったら、
私たち有機学の人間は不要になるから、やめて下さい。」って。

・松本
うわ…。そうなんですねー。
でもそんなケース、山ほどありそうですよね。

・上田
うん。
山ほどあると思いますよ、残念ながら。

 

独立してすぐ、
“地べたを這う”
日々を強いられた

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・松本
お話伺っていると、とても順調に事業をひろげて
こられた印象があるんですが。
ご自身で転機となった出来事ってありますか?

・ 上田
ありますよー。なんせ、独立してすぐは
「地べた」を這ってましたから。

・松本
何があったんですか??

・上田
少し昔話をしますとね。

サラリーマン時代は、
かなり成績の良い営業マンだったんです
売るものが変わっても、会社が変わっても
営業成績はいつも良くて。
あぁ、自分はスーパー営業マンだなあって(笑。
かなり天狗になってたんですよ。

もちろん、自分なりに戦略練りながら、
一生懸命やってたのは事実ですが、
入社して半年の会社で、営業成績上位のトップ3に入ったりしていた。
だから独立しても、余裕で稼げると思ってたんですね。
ある日、嫁や子どもに相談もなく、
突然、勝手に独立しちゃったんです。
俺ならいける、そう思い込んでましたから。

でも現実は違った。
全く仕事が無かったんです。本当に、全く。
個人の力と会社の力を勘違いしてたことを、
遅まきながらその時、痛感させられました。

もちろん嫁も子どもも逃げちゃって(笑。
私はひとりで、1年間車生活を強いられました、
借金屋さんに追われながらね。

・松本
壮絶ですね…。
それ、おいくつの時ですか?

・上田
17年くらい前の話、だから32歳くらいかな。
当時、元嫁は私がどんな状況になっても
働かなかったんですよ、
だってずっと主婦やってたのに、私がいきなり、
しかも勝手にサラリーマンやめたから。

・松本
奥さんは奥さんで、言い分あったんでしょうね。

・上田
うんうん。言い分あったんですよ。
私の親には、「もうお前なんて勘当だ!」って言われて。
勝手に辞めて、女房や子どもを路頭に迷わせた訳ですからね。

あの1年間は人間じゃなかったなーって、
今になってみれば思います。
朝昼晩、水飲んでた。
最後は財産も、カラーボックス1コになってた。

・松本
それ、何か復活出来るキッカケってあったんですか?
いまこうしてお話して下さっている、ってことは
もちろん何かキッカケはありましたよね??

・上田
ええ、ありました。
私が会社員時代にお世話になっていた元上司が、
ある日連絡をくれたんです。
その人は福岡にお住まいだったんですが
「あんまり景気よくないの聞いたよ、一度こっちに来いよ、話聞くよ」って
言われましてね。
お金もない、もう水しか飲んでない時だけど、
とりあえずお金かき集めて、新幹線の往復チケット買って、
福岡まで会いに行ったんです。
そこでいろいろ話聞いてくれて、おいしいものもたっぷり食べさせてもらった。

・松本
わー・・。それは嬉しいキッカケでしたね。

 

見知らぬ土地で無一文に。
ひとりの浮浪者が
導いてくれた
一枚の写真

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・上田
福岡で面会した時、元上司は
いろんなツテを当たってくれて、いろんな人の電話番号や連絡先を教えてくれて。
「この人に一回電話してみろ、事情を話してみろ」って言いながら。
たくさんの人を紹介してくれたんです。
ほんとうに有り難かった。

晩御飯食べさせてもらった後は、駅まで送ってもらって、
たくさん御礼を言って別れたあとのことでした。

急にお腹を下したんですよ。
いざホームに向かおうと思った瞬間でした。

ほら、普段水しか飲んでなかったでしょ?
急にいいもの食べすぎて(笑
それはもうものすごい勢いで下した…。
駅のトイレから全然出られなくなったんです。

・松本
あらら。

・上田
やっとの思いでトイレを出た時には
もう最終電車の新幹線が出た後。
とはいえ、元上司にまた連絡するのも甚だご迷惑だし、
仕方ない、始発まで駅で待とうと諦めて、
上着とカバンを膝に置いたまま
駅の構内で壁にもたれて本読んでたんですよ、
座りながらね。
でも4時前くらいかな、
ついうたた寝してしまったんです。

30分ほど経った頃、
ハッと気づいて目を開けたら、
持ってたものが何も無かった。
上着もなけりゃカバンもない…。

・松本
えーーっ!!

・上田
携帯ももちろん無い。
あるのは、ポケットに入ってた車のキーだけ。
それ以外何にもない。

警察行って、とりあえず10円玉を何枚かもらって、
実家に電話はしたものの、親は勘当状態だったから、
私の声だとわかった瞬間に電話を切られちゃったんですよね。

・松本
あぁー。つらいー…。

・上田
誰も連絡つかないし、電話しても切られるし。
俺はもう浮浪者だなあと。

ただ呆然としながら、
昼前くらいまで駅の構内を、ずーっとうろついてたんです。

そしたらね、ある浮浪者のおっちゃんが声を掛けてきた。
「自分、落としたやろ?ついておいで」って。

いまだになぜだかは覚えてないんですけど、
あの時はもう、頭おかしくなってたから(笑。
大人しくついていったんですよね。
着いていった先にはゴミ箱がいっぱい並んでた。
するとおっちゃんがその中のひとつを指差すんです。「ここや」って。
言われて見たら私のシステム手帳が捨ててあった。

・松本
わあー!良かった!!

・上田
そうなんです。もう本当に嬉しくて。
そのおっちゃんに
「ありがとう!!ありがとう!!でもなんで分ったの?」って尋ねたら、
写真を見た、と言うんです。
ゴミ箱から拾った手帳を開いたら
そこには、わたしと娘が手を繋いでる1枚の写真が挟まっていた。
その浮浪者のおっちゃん、
娘と映る私の写真をみて、声を掛けてくれたんですよ。

そして、その写真をみてもう一つ思い出したのは、
大阪まで帰る新幹線のチケットのこと。
写真の裏に入れておいたんです。
無くさないようにね。

そのおっちゃんのおかげで、娘のおかげで、
私は大阪に帰ることが出来たんです。

・松本
ドラマみたいなお話ですね…!!

死のうと思った。
でも娘が助けてくれたから。
「逆立ち」して頑張ろう、と。

・上田
浮浪者のおっちゃんにさんざんお礼を言って、
新幹線乗って、そこからは次の日の昼まで、
ずーっと声出して泣いてました(笑)

正直、死のうと思ったんですよね。
浮浪者になるくらいやったら、死んだ方がいいな、と。
でも考えてみたら、
私、娘に生かしてもらったんですよ。
子どもに大阪まで連れて返ってきてもらった。
じゃあ、もう一度頑張ってやろうって、
そう思えたんです。

・松本
そうかぁ・・・。

・上田
但し、もう一度やるなら、「逆立ち」しようと思ったんです。
以前の自分と同じやり方なら、また失敗するはずだから。
逆立ちしよう、つまり
今までNOと言ってたことも、すべてYESと言ってみよう、
何でもやってみようと思ったんです。

・松本
すべてをYesに…。そうなんですね。

・上田
思い立った後はすぐ、
会社経営していた自分の親友に電話して懇願しました。
「俺の人生を買ってくれないか?」って。
もう恥も外聞もなく、見栄をはることもなく、です。
何も洗いざらい隠すこと無く話しました。
そしたら彼は、すぐにちっちゃなアパートを借りてくれてね。
「車で生活していたら、どんなことをしたって再起なんて無理だ」って言って。
そこからですね。
いろいろ積み上げて来ていまに至る、です。

・松本
いや、なんか…壮絶ですね。
でも「会うべき時」に、「会うべき人」と巡りあってますね。
昔の上司とか、浮浪者のおじさんとか、娘さんとか、親友とか…ね。

・上田
そう。だからすごく、人って大事だと思うし、
人とのつながりも大事にしたいんです。

・松本
人のつながりを大事にしたいっていう言葉は、
よく聞く表現ですけど、
上田さんが言う、その言葉はめちゃめちゃ深いですね。
わたし、インタビューの仕事長いことしてますけど、
ウルッときたの初めてです(笑

・上田
あはは(笑)
すべて無くなったんです、1回ね。
それこそ、未だにVISAカードは作れないしね。JCBも。
アメックスはプラチナやから。

・松本
すごい!!

(両笑い)

・上田
だから、取り戻しましたよ、取り戻した。
昔は天狗の時代もあったけど、
いろんな経験してきたから、今は誰に対してもあんまり変わらないです。
出会いは大事だし、どんなことが起こるか分からないと思ってます

自分の「器」を見失わずに、
いつも「Yes」を選べる
自分でいたい。

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・松本
独立前の自分にメッセージを送れるとしたら、
どんなメッセージを届けたいですか?

・上田
天狗になるなよ!ですかね(笑
そして「自分の器で考えるな」です。

・松本
自分の器、ですか。

・上田
独立して、いろんなことがあって、
分かったのは自分の器。私ごときが、自分の判断で
「こんなもん売れるか!」とか、「あの人はダメだ」とか
判断すること自体がダメだなと。

だって、人生何が当たるか、わかんないでしょ?
だから、基本は全部、yes。
外見やイメージや人の噂に左右されず、自分でやってみてから判断する。

もちろん、持ち込まれる話の99%は、ダメなものばっかりなんだけど(笑
中には面白いものがあるんですよ。
これからも色眼鏡をかけずに、
いろんなことにトライしていきたい。

・松本
でも冷静に自分の器を見極める、って難しそうですね。
逆にその器、つまりキャパ=限界のように思えて、
諦めちゃったりはしませんか?

・上田
そんなことないですよ。
例えばね、私が1億円の売上をあげたい、とするでしょう?
でも私には、年商1000万円くらいのビジネスしか出来るイメージがない、とする。
だったら、売上1億円の会社なんて到底作れないじゃないですか。
じゃあどうしたらいいんだろうか、と。

それで出た答えは「1000万円の会社を10コ作ろう」ということ。
自分が1000万円の器だったら、10社で1億円になるじゃない、と(笑。

・松本
なるほど(笑!
おもしろいですね、その発想。すごく前向きだし、現実的。

・上田
そう。だから器を知ることは、諦めることでは無いんです。
大切なのは、自分の力量を冷静に客観視できることであって、
諦めることではないですから。

これからは若い人のために
新しい雇用を創造したい

・松本
今後、やってみたいことってありますか?

・上田
以前はね、「10社作って、売上を億単位目指したい!」って

息巻いてたんですけど、最近は、ちょっと違うんです。
新しい何かを作って、新しい雇用を作りたいというか。

・松本
ほう、ほう。

・上田
最近若い子見てても、かわいそうだなあ、と思ってるんです。
頑張ってもそんなに給料増えないし、
昔と違ってベースの給料もすごくいいわけじゃない。
だから若い子にm何か新しい「キッカケ」を作れるような、
そんな動きを何かしたいなあと思ってます。

・松本
チャンスを与える、というイメージですか?

・上田
そうですね。何でもいいと思うんですよ。
与えられたものを、どうこなして、どう広げていくかが大切。

・松本
スピード感、ですか?
何をするか、より、新しい雇用を生むってところが大事?

・上田
そうそう。だって、世の中ほとんどの人って、
やりたかった仕事に就いてるわけじゃないでしょう?
公のものですから、仕事って。

いま私が代表取締や役員をやっている会社は
全部で4社あるんですが、雇用創出のために5社目、6社目、7社目、と
作っていくんじゃないかと、現時点では思っています。

でもね、実は最後の最後にやりたいことは…、
自分で田んぼでも耕しながら、ゆっくり暮らしたいなーと。そう思ってます。
山奥でね、自分の食べるものだけ作って生活したい(笑

・松本
なるほど!究極はそこ、一番の贅沢かもしれないですね(笑!

・上田
はい。自分の食べる分だけ作って、自分の好きな音楽を好きなだけやる。
この生活に向けて、いまは日々邁進するのみ、です。

 




取材後記

筆舌に尽くしがたいほどに、辛く厳しいご経験をされた方ほど、 科学の力では説明がつかない、 不思議な経験をお持ちのような、そんな気がします。
見知らぬ浮浪者との出逢い、 復活へのキッカケをくれた一枚の写真。
通常では考えられない嬉しい偶然は、 それまでの辛い日々を耐えぬいた人だからこそ、 神様が起こしてくれた奇跡なんじゃないかと。 いや、そうであって欲しいとつくづく思いました。

「人との出逢いは大事」

なんて、あまりに言われすぎてて、つい聞き流してしまいがちですが、 上田さんのように出逢いの大切さを、身をもって学んだ方に言われるとぐっときますね。

出逢いを大切に出来ているかなあ。
安易に「No」と言ってないかしら。
いろいろと考えさせられたインタビューでした。

上田雅也

高校卒業後、某大手楽器販売店の販売職や、建築関係の営業職を経験。 いずれの企業でも常に優秀な営業成績を収め、30代前半に独立を果たす。
独立当初は受注難に苦しみ、車中生活や借金を抱える生活をおくるも、 周囲の協力を得て34歳の時、再スタート。翌年35歳には住宅コーティングの 会社・株式会社ウィルパワーを設立(http://wpower.co.jp)。 関西の新築マンションのうち、約60〜70%の物件でオプション施工を指定されるまでの 企業へと成長させる。 2008年には消臭剤、洗浄剤の会社・株式会社ナチュラを設立(http://natula.co.jp)。 OEM体制に方向転換後は、大手・中小企業含め30〜40社とOEM契約。 現在は中国、韓国、タイ、台湾、ドバイなどの海外にも販売先を広げ、 さらに貿易会社、健康関連の製造販売会社など、現在4つの企業の経営に携わるなど、多角的に事業を展開中。
車中生活を乗り越えた上田氏の本丸、株式会社ウィルパワーは2016年9月現在で15期目。 音楽とギターをこよなく愛する1967年1月生まれ49歳。1児の父。

【販促ラボVol.4】名前探し、ボトル探しの旅へ

9月某日。

前回の会議に続きまして、今回は会議・第三回目。

「ネーミングについて考える」の巻き

です。

松本がお盆明けにまとめた商品ストーリー(※)を元に
いつもの2階ソファ席でブレストしました。




※参考資料:商品ストーリー資料
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みんなで持ち寄ったネーミング案はこんな感じ

A


Re:
00
m a
mw
MW
standerd
Time
base
space
scene
Shu シュー
ふたつ
やすとき
ふうあい
トレモロ
stromatolite (読み:ストロマトライト)
reduce (意味:減らす)
elements (意味:元素)
decompose (意味:分解)
Decomposition (意味:分解)
dissolve (映像用語:ディゾルブ)
like dissolves like (意味:似ているもの同士は溶け合う)
(意味:適材適所)
(意味:空気を洗う)
Only it (意味:それだけ)
Origin regression (意味:原点回帰)

and more…。

よく見ると社長の名前も挙がってるし(笑

とにかくみんなで、いろんな角度から考えてみた名前たちです。

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ここに、O女史が持参してくれた
デザインイメージも出して、
ひねり出したネーミング案たち、
そして商品ストーリー。

これらをバァーッと机上に並べて、
いざブレスト開始です。

 

なんというか…、

ロジックで考えて正しいことも大切だと思うんですが、
“ピン”とこないのは危ない、と思うんですね。

なので、

ロジックで考えたあとは一度、感覚を大事にしながら考えてみる。

いろいろ寄り道しながら、考えるブレストの時間って
実はとても大切な気がしています。

正しいけど、面白くない、
正しいけど、素敵じゃない、

そういう商品はなんというか、いかんのではないかな、と。

 

そんなこんなで蛇行しながらの名前会議、

日本語なのか、英語なのか。

日本語でも、漢字なのか、平仮名なのか。

機能重視の名前なのか、ライフスタイル提案の名前なのか。

喧々愕愕…。

 

お、終わるんかこのブレスト…!!

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↑松本、集中力切れる寸前の図。

もはや苦行。悩むわー。

 

と、ここで高田氏が一言。

 

「いったんボトルをイメージしてみましょうか。」

 

 

あれ?名前の前にボトル??

 

「名前に行き詰まったら、カタチからイメージするのもありですよ」

あ、なるほど。

 

というわけでここからは急遽、

「ボトルデザインを考える」の巻き

に変更。

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みんなでググったり、デザイン本みたり、雑誌みたり。

いろんなところにボトルデザインを見に行きます。

 

※打合せ時にググったボトルデザイン関連サイト

ブレスト後半は、

「ギフト用はどう?」とか、「詰め替えも捨てがたい…」とか

展開したカタチも議題に。

 

上記のリンクは、検索した順番に貼付けてるんですが、

こうしてみてみると、話の流れが伺えるような検索結果ですね。

 

ちなみに

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男子組はアルミボトルに反応。

 

「いいねえ♪」「いいっすねえ♪」

「ま、でもペルソナとはちょっと違うけどねー 」

「ね、でもいいっすね」「いいねえ」

 

こんな感じで気づけば2時間経過。

するとおもむろに高田氏、

「ま、いろいろ出ましたが、
そろそろ松本さんが
『えいっ!』と決める段階ですね」

と一言。

 

一球入魂して投げた球が、
豪速球で打ち返されて、
眉間にデットボール受けたような。

そんな感覚を覚えて、目が覚めました。

ストーリー出来たくらいで、
ぬるりとしてた私がバカでした。
9月末までにネーミング、決めます…。

むはーーーー!!